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【活動報告】トトロの森の田植え体験(2025年5月24日実施)

てんげんじこどものいえと、併設の幼児教室「慶楓会」では、子どもたちの心身の成長を促進するために、自然体験や野外活動を重視したプログラムを実施しています。特に、季節の移ろいを肌で感じられる体験は、五感を通じて子どもたちの学びと感性を豊かに育む貴重な機会です。

今年度も、2025年5月24日(土)に東京都東村山市の北山公園にある田んぼにて、「トトロの森の田植え体験」を実施しました。曇り空の一日でしたが、活動中に雨が降ることはなく、子どもたちは元気いっぱいに自然と触れ合いながら田植えに取り組むことができました。

今年は多くの学校説明会と日程が重なった影響でキャンセルの方が増えましたことから、結果的に例年よりも少人数での開催となりました。当日は、親子での参加が5組、子どものみの参加が4名の方々にご参加いただきました。そこに8名のスタッフが同行し、ご参加者の皆様を手厚くサポートする体制を整え、総勢23名で活動を行いました。

集合は例年と同じく朝8:15に高田馬場駅のロータリー。集合時刻が近づくと、元気な「おはようございます!」の挨拶が聞こえてきます。昨年の田植え体験にも参加してくれた小学生のお兄さんが自ら進んで受付のお手伝いをしてくれました。わくわくした様子で後から来た子どもたちが、受付担当の「子どもスタッフ」からリボンを受け取ります。全員が揃い、全体での挨拶やスタッフによる当日の流れと注意事項の説明が終わると、いよいよ出発です!

小さな子どもたちが多い今回は、スタッフがしっかりとサポートしながら、安全に配慮して移動しました。
東村山駅に到着後は、緑に包まれた北山公園まで徒歩で移動。例年この時期には公園内のハナショウブが見頃を迎えますが、今年は蕾も多く、花の見頃まではもう少し時間がかかりそうでした。それでも、道中には様々な野菜が育つ畑や野鳥のさえずり、小川のせせらぎなどがあり、子どもたちは興味津々に歩みを進めていました。

田んぼに到着すると、まずはてんげんじこどものいえのスタッフから簡単な説明を受け、苗の植え方や育て方について学びました。その後、現地の農家の方から植え方についての詳しい説明を聞きます。

準備を済ませたら、いよいよ田んぼの中へ。ビニールテープで区切られたラインに沿って、1人ずつ丁寧に苗を植えていきます。
初めて田んぼに足を踏み入れる子どもたちは、靴下越しに感じる泥のぬるっとした感触にびっくり!「気持ち悪いけど楽しい!」「うわー、足が抜けない!」と歓声をあげながらも、次第に慣れ、夢中になって作業に取り組んでいきました。

はじめは泥に入ることに抵抗があり泣いていた子も、ひとたび苗を植えると、黙々と作業に集中し、あっという間に整然と並んだ苗の列が完成していました。
中には、泥の中でバランスを崩して尻もちをついてしまう子もいましたが、泥だらけになることさえも楽しみに変えてしまうのが、子どもたちの素晴らしさです。泥の感触や自然の匂い、周囲の音に包まれながらの田植えは、教室の中では得られない貴重な学びの場となります。

約1時間ほどかけて、全員で無事に苗を植え終えることができました。自分たちの手で植えた苗が田んぼ一面に整然と並んでいる様子に、子どもたちは達成感と誇らしさを感じたようでした。

作業後は、公園脇を流れる小川で足を洗い、自然の中でささやかな水遊びを楽しみました。曇り空のため少し肌寒く感じる場面もありましたが、子どもたちは元気いっぱい。水道でしっかりと仕上げの洗いをした後は、スタッフが設営したテントの中で着替えを済ませました。

そして、待ちに待ったお昼ごはんの時間。自然の中でいただくお弁当は、いつにも増して美味しく感じられます。子どもたちはお友達とお弁当を見せ合いながら、笑顔で楽しく食事を楽しみました。「お母さんのお弁当、おいしいよ!」という声や、感謝の気持ちを自然と口にする場面も見られ、ご家庭の温かさが感じられる一幕でした。

昼食後は、北山公園内での自由遊びの時間です。山道を散策したり、木の実やどんぐりを拾ったり、シロツメクサの冠を作ったりと、それぞれの興味に応じて思い思いの時間を過ごしました。また、あるグループでは昔ながらのオオバコ相撲に興じていました。

こうしたシロツメクサの花冠づくりやオオバコ相撲は、昔ながらの自然遊びの一つ。どちらも少量の植物を用いて行うもので、環境への大きな影響はありません。とは言え、私たちは自然に対する敬意を大切にし、採取の量や方法に配慮しながら実施しています。子どもたちにも、一人ひとりが「自然から少しだけ借りる」という意識をもつように声をかけることで、遊びを通じて豊かな感性と環境意識を育んでいます。

トトロの世界を彷彿とさせる緑のトンネルを通り抜けながら、「トトロに会えるかな?」と目を輝かせて歩く子どもたちの姿は、とても印象的でした。

また、近くの公共施設では木の実や自然素材を使ったクラフト体験も行われ、どんぐりでミニトトロを作ったり、オリジナルの木のペンダントを作ったりする子もいました。「これ、おうちの人にプレゼントするんだ!」と自分の作品を誇らしげに見せてくれる子の姿もありました。

そうして自然の中でたっぷり遊び、思い出を作ったあとは、帰りの時間です。荷物をまとめ、皆で記念撮影をした後、北山公園を後にしました。帰り道の途中で小雨がぱらつき始めましたが、幸い本降りにはならず、子どもたちは最後まで元気に自分の足で歩きました。

電車の中では、遊び疲れて眠る子もいれば、今日の体験を振り返って「泥が気持ちよかった!」「また来たいな!」と話す子もおり、それぞれが一日を心から楽しんだ様子でした。高田馬場駅に到着後は、全体での挨拶をして解散となりました。

今年の田植え体験は、昨年より参加人数が少ないながらも、その分一人ひとりの体験がより深く、濃密なものとなりました。天候にも恵まれ(曇り空ではありましたが、活動中に雨が降ることはなく)、予定していたすべてのプログラムを無事に実施することができました。

自然の中での活動を通じて、子どもたちは五感を使った学びを深め、身体を動かし、仲間と協力する喜びや、自分の手で何かを成し遂げる達成感を得ることができました。また、直接体験を通じて自分の感じたことを言葉にする力を育む、豊かな教育の機会となりました。

ご参加くださった皆様、そして事前準備や当日の運営にご協力くださったスタッフ・関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。

当会では今後もさまざまな自然体験を予定しておりますので、どうぞご期待ください。

なお、夏のキャンプはすでに多くの企画で満席となっていますが、一部の企画はわずかに残席がございます。一度満席になっても、キャンセルが出たり、調整の結果ご参加いただけたりすることもよくありますので、ご希望の方はあきらめずにお申し込みください。

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