
【活動報告】Family and Kids Camp(2025年6月9日~6月10日実施)

2025年6月7日から6月8日にかけて、「Family and Kids Camp in Karuizawa」を開催しました。今年も昨年同様、群馬県北軽井沢の豊かな自然の中で、親子での特別な体験を提供することができました。自然に囲まれたキャンプ場で子どもたちがのびのびと駆け回る姿を、今年もたっぷりお届けいたします。
例年通り、現地の設営には多くの時間を要するため、スタッフは前日から現地入りしました。タープの設営、テント配置、炊事場の整備、資材の運び込みなど、一つひとつ丁寧に準備を進めます。子どもたちが安心・安全に楽しめる環境を整えるため、スタッフ一同心を込めて現地整備にあたりました。
今年は親子12組に加え、追加で大人4名・子ども4名が参加し、参加者は計32名となりました。これにスタッフ9名を加え、総勢41名となりました。充実した体制での開催となり、安心して活動を進めることができました。
1日目
当日は、11:00〜12:30の間に受付を行いました。土曜日は交通状況が読みにくいため、今年もゆとりをもった集合時間を設定しています。11時を過ぎると、期待に胸を膨らませた子どもたちが次々と到着しました。車を降りると、まずはリーダーから名札を受け取り、保護者の方と一緒に名前を記入していただきます。その後は、ハンモックに揺られたり、自然の中を元気に走り回ったりと、早速思い思いの遊びが始まりました。




受付を終えた参加者が全員揃ったところで、開会式が始まります。リーダーたちの自己紹介、安全上の注意事項やキャンプでの約束事を確認し、いよいよFamily and Kids Campの幕開けです!
最初の活動は、みんなでのテント設営です。ファミリーテントは大人4〜5人が寝泊まりできる広さ。スタッフの指導を受けながら、ポールをつなぎ、ペグを打ち、ロープを張っていきます。







子どもたちは「ここ持ってて!」「ペグは僕がやるね!」と積極的に声をかけ合い、お互いに助け合いながら作業を進めます。初めてのテント設営に戸惑いながらも、自ら考え工夫し、手順を覚え、次第に自信を深めていく様子が印象的でした。スタッフや保護者からのサポートを受けながら、約1時間半かけて全てのテントが立ち上がりました。
完成したテントに大喜びで駆け込む子どもたち。「秘密基地みたい!」と大はしゃぎで中を探検する姿があちこちで見られました。

テント設営後は、しばしの自由時間です。虫網を手に昆虫採集に励む子、芝生を思いきり走り回る子……自然の恵みの中で、子どもたちはそれぞれの遊びを創り出していきます。広場では、親子でサッカーを楽しむ姿も見られ、ボールを追いかけながら笑顔が弾けていました。
保護者の皆さんはベンチに腰掛け、そよ風に揺れる木々の音や鳥のさえずりをBGMに、ゆったりとした時間を過ごしておられました。スタッフの1名が淹れたコーヒーを片手に、香り高い一杯で一息つく姿も見られ、ご家族同士の交流も自然と生まれ、穏やかな空間が広がっていました。


自由遊びのあとは、子どもたちが特に楽しみにしていた薪割り・火おこし体験の時間です。スタッフの安全指導のもと、ナイフで薪を細く割る工程に挑戦します。初めてナイフを手にする子も多く、緊張しながらも保護者と協力して真剣に取り組みました。



薪が十分に準備できたら、いよいよ火おこしの作業に移ります。新聞紙を軽く丸めて焚き付けを作り、その周囲に自分たちで割った細い薪や小枝を慎重に組み上げていきます。ここでも空気の通り道を考えながら「この隙間でいいのかな?」「もう少し細い木を足そうかな?」と、子どもたちは互いに声を掛け合いながら工夫を凝らしていきます。


火付けにはマッチを使います。マッチを擦るのは初めての子もおり、緊張した面持ちでマッチを持ち、恐る恐る擦ると、赤い火花が散って小さな炎が灯ります。最初は火が消えてしまったり、新聞紙にうまく燃え移らなかったりと失敗もありますが、その度に「もう一回やってみる!」と挑戦を重ね、ついに新聞紙に火がつくと「ついた!」と歓声が上がります。炎がゆっくりと薪に移り、パチパチと音を立てながら燃え広がっていく様子を、子どもたちは食い入るように見つめていました。



焚き火の火が安定したら、次はいよいよ飯ごう炊さんに挑戦です。子どもたちはスタッフの説明を聞きながら、お米を計量カップですくって飯ごうに入れ、水の分量も慎重に量ります。「もうちょっと入れた方がいいかな?」「これでぴったりだね!」と、声を掛け合いながら丁寧に準備が進んでいきました。


準備が整った飯ごうを焚き火の上に並べると、炊き上がりまでの時間はみんなで飯ごうの様子を見守ります。火力は終始強火で、薪をどんどん足して安定した炎を維持していきます。焚き火のそばでは、子どもたちもうちわで風を送り、薪の位置を整えるなど、スタッフと一緒に積極的に火の管理に取り組んでいました。「煙が目に入っちゃった!」「いい匂いがしてきた!」と、楽しそうな声があちこちから聞こえてきます。




しばらくすると、飯ごうの蓋の隙間から水が溢れ出し、次第に蒸気が立ち上ります。「もうすぐ炊き上がるかな?」と子どもたちの期待も高まります。スタッフが蓋を開けて水分の残り具合を確認し、「あともう少し!」と声をかけると、みんなでカウントダウンを始めて完成を待ちました。
ふっくらと炊き上がったご飯は、スタッフ特製のカレーとともに、大きなグリルで焼き上げたバーベキューのお肉や野菜を添えて、豪華な夕食となりました。「自分たちで作ったご飯は最高!」と、カレーをたっぷりよそい、次々とおかわりをする子どもたち。香ばしく焼けたバーベキューも大好評で、家族やお友達と並んで食べる外ごはんは、特別な美味しさにあふれていました。








夕食を終えた後は、それぞれがシャワーを浴びたり、テントで着替えを整えたりと、焚き火の時間に向けた準備を進めます。子どもたちは「気持ちよかった!」「もうパジャマだよ!」と笑顔で戻ってきて、すっかり夜の雰囲気に包まれていきました。
辺りが暗くなる頃、いよいよ焚き火の時間が始まります。会場中央には複数の焚き火台が設置され、スタッフが丁寧に火を起こしていきます。赤々と燃え上がる炎が、夜の静寂に柔らかく揺らぎ、あたたかな光が参加者を包み込みます。子どもたちは焚き火を囲んで、炎のゆらめきをじっと眺めたり、火のぬくもりを感じながら家族でゆったりと語らったりして、思い思いの時間を過ごしていました。



焚き火が安定してくると、お楽しみの焼きマシュマロタイムがスタートします。子どもたちは長い串にマシュマロを刺して焚き火にかざし、慎重に炙っていきます。「焦げないようにゆっくり回してね」とスタッフが声をかけると、真剣な表情でクルクルと串を回す姿があちらこちらで見られました。ちょうどよく焼けたマシュマロは、クラッカーに挟んでサクッと一口。「あつあつでおいしい!」「とろける〜!」と、笑顔があふれます。焚き火のそばで味わう甘いスイーツは、家族にとっても忘れられない特別なひとときになったことでしょう。







焚き火の時間が一区切りつき、参加者がそれぞれテントに戻っていく中、しばらくして望遠鏡を持参なさったご家庭が夜空の観察を始められました。この日は天候にも恵まれ、澄んだ夜空に満天の星が輝いていました。親子で交代しながら望遠鏡を覗き込み、「星がすごくきれい!」と、星空の美しさに感嘆する声が響きます。焚き火の余韻が残る夜の静けさの中で、それぞれが自然の夜をじっくりと味わう穏やかなひとときとなりました。
こうして夜の時間もゆっくりと流れ、やがてテントの中からは寝息と虫の声が静かに聞こえ始めます。心地よい疲れに包まれながら、キャンプの夜が静かに更けていきました。

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