【活動報告】トトロの森の田植え体験(2024年5月25日実施)

てんげんじこどものいえに加え、併設の幼児教室「慶楓会」では、子どもたちの心身の成長を促進するために、キャンプや体験活動を重視しています。自然環境の中で、子どもたちが五感を使って様々な体験をすることで、学習意欲や感性、創意工夫の力を育み、異なる世代や文化の人々との交流方法を学ぶことができます。

そこで昨年に引き続き、2024年5月25日(土)に東京都東村山市にある北山公園内の所有田で、田植え体験を開催しました。幸運にも晴天に恵まれ、子どもたちは「となりのトトロ」のモデルとなった八国山緑地の自然に囲まれた場所で、存分に田植えを楽しみました。

当日は朝8:15に、高田馬場駅のロータリーに集合しました。子どもたちが集まる前に、スタッフは当日の流れや注意事項を確認し、ご参加者の皆様を手厚くサポートする準備を整えます。今回の田植え体験には、親子連れや子どもだけでの参加者を含め、スタッフを合わせた総勢45名が参加しました。

集合時刻になると、元気な「おはようございます!」の挨拶が聞こえてきます。てんげんじこどものいえの体験活動に何度も参加しており、早くに来た小学生が自ら進んで受付のお手伝いをしてくれました。わくわくした様子で後から来た子どもたちが、受付担当の「子どもスタッフ」に自分の名前をきちんと伝えます。全員が揃い、全体での挨拶が終わると、いよいよ出発です!

土曜日の朝にも関わらず、幸いにも電車は空いており、皆で仲良く座って東村山駅に向かいました。子どもたちは、期待に胸を膨らませながらも、車内のマナーを守り、礼儀正しく乗車していました。早速、グループのお友達と手遊びをしたり、窓の外の景色を眺めたりして、楽しそうに過ごす子どもたちの姿がありました。

東村山駅に到着後、トイレ休憩を済ませ、列を作って北山公園に向かいました。「となりのトトロ」の世界に迷い込んだような、緑豊かな木々や様々な野菜が育つ畑に囲まれた道を進み、穏やかな景色に癒されながら20分ほど歩きました。

現地に到着すると、色とりどりのハナショウブが咲き乱れ、目の前には「トトロの森」が広がっていました。生い茂る木々の隙間に流れる小川のせせらぎを聞きながら、田植えをする田んぼへと向かいます。

荷物を置き、田植え用のサンダルに履き替えたら、早速スタッフから田植えの説明を受けます。苗から稲が育つまでの過程を知り、苗の植え方をきちんと確認した後、待ちに待った田植え体験が始まります!

田んぼには、現地の方が用意してくださったビニールテープが張り巡らされており、その線に沿って苗を植えていきます。一人20本の苗をビニール袋に入れたら、いよいよ泥の中へと足を踏み入れます。

すると、靴下越しに感じる泥の「ぐにゅぐにゅ」とした感触に、驚きと興奮でそこら中から歓声が上がります。中には、さっそく泥に足を取られて尻もちをつき、体中が泥だらけになっている子もいました。そうした、普段とは違う足場の感触を味わうことも、田植え体験の醍醐味です。

子どもたちは、重たい泥の感触に驚きながらも、目を輝かせて逞しく田んぼの中へと進んでいきます。顔に泥をつけたり、田んぼで足を取られて尻もちをついたりしながら、泥だらけになることなど一切気にせず、夢中になって苗を植えていきました。こうした自然体験を通じて、子どもたちの豊かな感性と心が育まれていきます。

約1時間で全ての苗を植え終わり、田んぼ一面に自分たちで植えた苗が広がりました。田植えを終えると、公園の横にある川で手足の泥を落とし、自然の中で軽い川遊びを楽しみます。泥を落とした後、公園の水道で仕上げをして、スタッフが用意したテント内で着替えます。秘密基地のようなテントに、子どもたちは大はしゃぎ。

着替えが終わると、お昼ご飯の時間です。お弁当を見せ合いながら、お友達やスタッフと一緒に食事を楽しみます。体力を使う田植えの後ですから、食欲も旺盛です。お家の方が作ってくださったお弁当を嬉しそうに抱え、みんな夢中になって頬張っていました。

お弁当を食べていると、「お母さん、ご飯とっても美味しいよ。ありがとう。」という素敵な声が聞こえてきます。美味しいご飯が食べられることは、決して当たり前のことではないということを、この田植え体験を通じて少しでも感じ取り、尚且つ、朝早くからお弁当を準備してくれた親御様への感謝を忘れないことが大切です。体験活動は、活動をして終わりなのではなく、そこから学びを得て、日常や身近な人との関わり合いに活かしていくことにこそ、意義があるのです。

お昼ご飯の後は、自由遊びの時間です。公園内を散策したり、植物や生き物を観察したりと、各々が自分の興味に従って自然遊びを楽しみます。中には、スタッフや保護者の方々と共に、トトロたちが通りそうな木々のトンネルを通り抜け、山登りに出掛ける子もいました。途中の広場に出ると、芝生やシロツメクサのお花畑が、辺り一面に広がっています。木の枝を集めてキャンプファイヤーの準備をする子、スタッフと鬼ごっこをする子、木の実やどんぐりなどの宝物を集める子……。その場に広がる自然界のおもちゃを用いて、各々が思う存分自然遊びを満喫します。

「トトロに会えるかな?」「贈り物として、どんぐりを沢山集めよう!」

そんな微笑ましいやり取りをしながら、お友達と一緒に夢中になってどんぐりや木の実を集める姿もありました。他にも、辺り一面に咲き乱れるシロツメクサのお花畑で、四つ葉のクローバーを探したり、冠作りに精を出したりする子もいました。

広場の近くにある公共施設では、どんぐりや木の欠片を使った作品作りコーナーがあります。どんぐりでミニトトロを作ったり、オリジナルの木のペンダントを作ったりして、工作に力を入れる子もいました。

「お母さんへのお土産にしよう!」「見てみて、上手にトトロが描けたよ!」

そこでは、自分が作った作品を嬉しそうにスタッフに見せる子どもたちの姿がありました。

そうして夢中になって遊んでいると、あっという間に帰りの時間がやってきます。荷物を片付けて記念撮影をしたら、早速駅に向かって歩き出します。子どもたちは、田植えと自然遊びで疲れているものの、満足そうな表情を浮かべながら、最後まで懸命に自分の足で歩いていました。

電車の中では、疲れて眠る子が多いかと思いきや、今日一日の体験や出来事への興奮が収まらず、お友達とおしゃべりを楽しむ子どもたちの姿がありました。そうして無事に高田馬場駅に到着すると、全体で挨拶をして、早めの解散となりました。

今回の田植え体験も、自然豊かな環境で有意義な時間を過ごすことができました。ご参加いただいた皆様、そして関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

9月には、今回植えた稲を刈る「稲刈り体験」を開催予定です。苗の成長を楽しみに、是非ご家族でご参加ください。また、6月以降も様々な体験活動を予定しておりますので、お早めにお申し込みくださいませ。


 募集中のキャンプ・体験活動 

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