【活動報告】世界遺産の島 西表島キャンプ(2023年3月25日~3月29日 実施)

3/27 西表島キャンプ 3日目

「世界遺産の島 西表島キャンプ」もいよいよ3日目、4泊5日のキャンプも折り返しです。

昨日はあちこちへ出かけることで西表島の大自然に数多く触れた1日でしたが、この日の行程はたった一つ。それは、浦内川ジャングルクルーズの先、携帯電話の電波も入らない秘境ジャングルの中を進んで目指すマリュウドゥの滝&カンビレーの滝へのトレッキングです。

沖縄県で最長を誇る雄大な浦内川の両岸には、西表島らしいマングローブが多数生い茂っており、船の上から眺める両岸の景色から、南の島の雰囲気をいっぱいに感じ取ることができました。

船長さんのガイドに耳を傾けると、マングローブを構成するヒルギの種類や、かつて人が暮らした痕跡が残る場所の解説など、子どもたちが初めて耳にすることが盛りだくさんで、西表島のことをまた一段と詳しく知ることができました。

そしてなんと、ジャングルクルーズの途中には、この上なくラッキーなことに、特別天然記念物のカンムリワシ(国内希少野生動植物、絶滅危惧ⅠA類)の幼鳥にも出会うことができました。河岸の樹上に優雅にとまるカンムリワシの姿に子どもたちは大興奮で、カメラを持っている子は何度もシャッターを切り、一気にテンションが高まった瞬間でした。

あちこちに興味の対象がいっぱいのクルーズを30分ほど楽しむと、上流ポイントの軍艦岩まで辿り着きました。ここから再度岸に上陸して、いよいよマリュウドゥの滝と、カンビレーの滝を目指したトレッキングの開始です。ジャングルの中を分け入る道の入り口でお手洗いを済ませ、ここから先は人工物がほぼない未開の土地。

周囲は亜熱帯らしい植物が生い茂るジャングルの中、ほとんど人一人分の幅しかない道を進んでいきます。子どもたちも頑張って足を進めますが、ところどころ足元はぬかるんで歩きにくく、到着まで想定よりもずいぶん時間がかかってしまいました。はじめにたどり着いた展望台では、はるか眺める先にマリュウドゥの滝が轟音を響き渡らせながら水を落としている様子が見え、一休みしながらも西表の壮大な自然の一端に触れられました。

そこからさらにもう少しトレッキングを頑張り、いよいよ開けた目の前に現れたのは、水量豊富で迫力満点なカンビレーの滝です。「カンビレー」とは、方言で「神の座」を意味します。西表島の15ヶ所の神が集まり、シマづくりの談合をしたといわれる聖地です。この土地でしか見られない力強い自然の姿を目の当たりにして、疲れも吹き飛ぶような胸に迫る感動がありました。

帰りの所要時間を考えて少し急ぎながらお弁当をお腹におさめ始めたのですが、ここへきて、子どもが悲鳴を上げました。

「足に何かついてるー!!」

小さなヒルでした。水気の多いぬかるみを歩いてきたため、足首まで覆うスパッツや長ズボン、マリンシューズを履いていても、ほんのちょっとした肌の隙間から、ヒルが足について吸血をしていたのです。

ヒルの吸血が致命傷を招く恐れは低いとはいえ、吸血の際に血を止めにくくする成分をヒルが出すため、子どもたちは流血にびっくりしたことでしょう。

すぐにヒルを除去し、救急セットの道具を用いて消毒をして止血を行いました。

虫除け、服装、履物など、対策は万全に行っていましたが、それでも大自然の中での脅威に触れ、子どもたちも少々驚いた様子でした。

さて、ちょっとした珍騒動を経て、帰りの船に間に合うように、元来た道をまた一所懸命に歩きました。

帰りは歩き方の要領がわかったためか、子どもたちも船の時間に間に合うように頑張って歩いたので、時間をかなり短縮できました。

一時は間に合わないかもと思われた帰りの船に、むしろ少し余裕を持って辿り着くことができ、ようやく船着場が見えた時には、みんなで歓声を上げて一安心でした。

その後、中日ということもありまだまだ早い時間帯ではあったのですがホテルに戻って、たっぷりの自由時間を過ごすことにしました。

ホテルに帰り着いたのはまだ午後の早い15:00過ぎ頃でしたので、まずはトレッキングの汚れをお風呂できれいに落とし、その後は夕食を挟みながら就寝までの長い自由時間を思い思いに過ごしました。

小学生グループは、昨日の寒さにめげずにプールに繰り出し、リーダーと一緒に水遊びを楽しんでいました。水の中で追いかけっこをしたり、水鉄砲で水の掛け合いをしたり、のびのびと楽しそうです。

また幼児のグループは、拾ってきた貝を使って、お部屋の中でままごと遊びを始めた様子でした。仲良くなったお友達と一緒に、役を決め、関わりを深めます。

夕食の前の夕方にはホテルの目の前の月が浜へ出て、夕陽を眺めながら浜辺でのひと時を過ごしました。美しい景色を眺めながら、ゆったりとしたひとときをすごしました。

てんげんじこどものいえのキャンプで大事にしていることの一つに、自由時間を多めにとる、ということがあります。

もちろん現地でしかできないプログラムを、効率よく楽しんでいけるように接続などを考え、中途半端な待機時間があまり生じないようにしてはいます。その結果として、まとまった自由時間をしっかりと確保することもでき、子どもたちは自分たちで過ごし方を決め、仲間と関わりながら自分たちで楽しい時間を作り出していくことができます。

この自由時間は、体を休め、疲れを癒して体調を整える目的もあり、特に幼児も一緒に参加していることも考えるとキャンプの中日あたりにをゆったりと過ごせる時間を確保することは大切であると考えています。

さて、翌日は西表島で丸一日を過ごす最後の日。水牛車や由布島の散策、バギー体験のほか、西表島で暮らす子どもたちとの交流も控えています。

最後まで、みんな元気で島での生活を楽しめるように、夜もゆっくり体を休めました。

次のページでは、「世界遺産の島 西表島キャンプ」の4日目の様子として、水牛車に乗って渡る由布島亜熱帯植物楽園での様子や大興奮のバギー体験、西表島の子どもたちとの交流の様子をお届けします。

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