【活動報告】トトロの森の田植え体験(2023年5月27日実施)

2023年5月27日(土)、東京都東村山市にある北山公園内の江戸時代から続く田んぼにて、田植え体験を開催しました。澄み渡る青空の下、「となりのトトロ」のモデルとなった八国山緑地の自然に囲まれた土地で、思う存分田植え体験を楽しむ子どもたちの姿がありました。

当日は朝8:15、高田馬場駅の駅前ロータリーに集合です。子どもたちが集まる前に、スタッフでミーティングを行い、当日の流れや留意事項について改めて確認します。

今回の田植え体験には、親子での参加が14組、子どものみの参加が5名の方々にご参加いただきました。そこに12名のスタッフが同行し、ご参加者の皆様を手厚くサポートする体制を整え、総勢45名での開催となりました。

集合時刻になると、「おはようございます!」と元気な挨拶から始まります。受付では、わくわくした様子で目を輝かせた子どもたちが、自分の名前をきちんとスタッフに伝えます。リーダーから子どもたちへの挨拶が終わると、いよいよ出発です!

土曜日の朝にも関わらず、幸いにも電車は空いており、皆で仲良く座って東村山駅を目指しました。子どもたちは、期待に胸を膨らませながらも、車内のマナーをきちんと守り、礼儀正しく乗ることができていました。

東村山駅に着くと、トイレ休憩を済ませ、列になって北山公園に向かいます。途中、「となりのトトロ」の世界に迷い込んだかのような道もあり、都会にはない神秘的な雰囲気を感じながら、20分ほど歩いていきました。

現地に到着すると、そこにはあたり一面に色とりどりのハナショウブが咲き乱れ、目の前には「トトロの森」が広がっています。生い茂る木々の隙間から見える綺麗な小川の音に癒されながら、花々の間にある用水路に沿って、田植えをする田んぼへと向かいます。

荷物を置くと、さっそく田植え用のサンダルに履き替えて、田植え体験が始まります。田んぼには、現地の方々が用意してくださったビニールテープが張り巡らされており、その線に沿って苗を植えていきます。苗を一人20本取り、配布されたビニール袋に入れると、いよいよ田植えのスタートです!

説明を受けた後、子どもたちは泥の深い所と浅い所を自由に選択し、恐る恐る田んぼの中に足を踏み入れます。靴下越しに感じる「ぐにゅぐにゅ」とした泥の感触に、驚きと興奮で歓声を上げながら、目を輝かせて逞しく進んでいきます。

苗の下を持って泥の中に植えていくと、思いがけない出会いもあります。ザリガニや小さなバッタなどの生き物が、水中や草むらからひょっこりと顔を出すのです。子どもたちは、それらの生き物を捕まえると、さっそく持ってきた虫かごに入れ、嬉しそうにスタッフに見せていました。

大人が躊躇する中、子どもたちは泥だらけになることなどお構いなしです。顔に泥をつけ、時に足を取られて田んぼの中で尻もちをつきながらも、黙々と苗を植えていく姿には感心させられます。

子どもならではの純粋な感性は、このような自然や生き物との直接的な触れ合いや、それらを肌で感じることのできる自然体験の中で、より豊かなものとなっていきます。我々大人は、そのような子どもたちの姿から、学び取らなければならない事がたくさんあります。

そのため、このような体験活動に親子で参加することには、子どもと体験を共有し、一つの喜びを分かち合い、子が親から、親が子から学ぶことにこそ、教育的な意義があるといえるでしょう。

苗の植わっていない列を探して、何度も田んぼの中を出入りするうちに、1時間ほどで全ての苗を植え終わりました。現地の方が用意してくださった田んぼ一面に、自分たちの植えた苗が広がっています。子どもたちは、「早く大きくならないかな」と期待に胸を膨らませ、満足げに田んぼを眺めていました。

田植えを終えると、公園の横にある川で手足の泥を落とします。透き通った川の中に入ると、心地よい冷たさと流れを感じ、子どもたちはパシャパシャと水しぶきを飛ばしながら、軽い川遊びを始めます。このような小さな体験も、自然の中で体験活動を行う醍醐味といえます。

自然の水で泥を落としたら、公園の水道で仕上げをしてから着替えます。着替えには、スタッフが用意したテントを使用しました。中に入ると、まるで秘密基地のような広々とした空間に、子どもたちは大はしゃぎ。

着替えが終わると、お昼ごはんの時間です。子どもたちは、持ってきたお弁当を見せ合いながら、美味しそうにごはんを頬張ります。泥の中を夢中になって動き回った後は、いつもよりたくさん食べられます。美味しい空気とお弁当をお腹いっぱい食べたら、ここからは自由時間です。

公園の中を散策する子、川の端に生えている植物の実を集める子、ちょうちょなどの生き物を捕まえる子、各々が自分の興味・関心に導かれるままに、自由に自然の中を駆け回ります。

中には、「トトロの森」を抜ける山登りに出掛ける子どもたちもいました。スタッフや保護者の方々と共に、トトロたちが通りそうな木々のトンネルを通り抜け、山の上の広場を目指して進んでいきます。

広場に出ると、芝生やシロツメクサのお花畑が辺り一面に広がっています。木の枝を集めてキャンプファイヤーの準備をする子や、スタッフと鬼ごっこをする子、木の実やどんぐりなどの宝物を集める子など、子どもたちの自然な遊び道具はそこら中に広がっています。

シロツメクサで花の冠を作ったり、生えている木の枝で秘密基地を作ったり、木にぶら下がってブランコをしたり、自然の恵みが子どもたちの想像力を掻き立てます。

「ぼくが木の枝を集めてくる!」「私はこの石のお肉を焼いているね!」

そんな風に、他学年のお友だちと声を掛け合い、笑いながら伸び伸びと森の中を駆け回る姿には、思わず笑みがこぼれます。こうして、子どもたちは豊かな感性とともに、対人能力も身に付けていくのです。

帰りの時間になると、荷物を片付けて駅に向かいます。子どもたちは、一日中たっぷりと遊んだ疲れを感じながらも、満足そうな表情でいっぱいでした。疲れていても、自分の足でしっかりと駅まで歩きます。けれど、電車の中ではほとんどの子がぐっすり。今日の思い出で胸をいっぱいにしながら、すやすやと眠っていました。

高田馬場駅に到着すると、皆で挨拶をして解散しました。

今回の田植えも、前回のキャンプ同様、未就園児から小学生までと学齢の幅が広く、在籍園や在籍校も異なる子どもたちでしたが、上の学年の子が率先して声を掛けたり、男の子も女の子も交じって生き物を探しに行ったりと、楽しい時間を過ごしました。

天候にも恵まれ、自然豊かな環境で田植え体験を満喫することができました。また、ご参加者のケガや行程の変更等もなく開催できましたことを、この場をお借りして関係者の皆様に御礼申し上げます。

9月には、今回植えた稲を刈る「稲刈り体験」を開催予定です。苗の成長を楽しみにお待ちください。田植えにご参加された皆様と、またご一緒に収穫の機会を持たせていただけることを楽しみにしています。

たくさんの経験を通じ、楽しみながら学びを深める機会として、皆様のご参加をお待ちしております。

てんげんじこどものいえでは、現在8月までの全てのキャンプ・体験活動のお申し込みをお受け付けしております。
直近では、6⽉10⽇(土)〜6⽉11⽇(日)に「森のチャレンジキャンプ」を開催します。

また、元小学校で寝泊まりしながら大自然を満喫する「大ぼうけんキャンプ 7月23日(日)~26日(水)」と、てんげんじ2大キャンプのひとつでもある「八丈島キャンプ 8月9日(水)~14日(月)につきましても、残席僅かとなっております。ぜひこの機会に申し込みください。

また、元小学校で寝泊まりしながら大自然を満喫する「大ぼうけんキャンプ 7月23日(日)~26日(水)」とてんげんじ2大キャンプのひとつでもある「八丈島キャンプ 8月9日(水)~14日(月)」につきましても、残席僅かとなっております。ぜひこの機会に申し込みください。

国立・私立小学生からの圧倒的な支持を誇る当会のキャンプ、今後とも是非ご注目ください。

当日のその他の写真は以下からどうぞ

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